上川総合振興局の統計を使って2000-2010年に発生した年齢(5歳階級)ごとの人口増減を3町の比較で求めると、美瑛町は全年齢層にわたり他町にくらべ人口流入の勢いは弱い。とくに、若者世代の流出が多い、持ち家や定年移住の世代の流入の勢いが比較的弱いといえる。少子高齢化というだけでは解決しない複雑な問題である。今後の課題として、第1に2000-2010年における人口流入と人口流出の絶対数の分析、第2に丘のまち美瑛のブランド効果と人口流入の関係、第3に若者の人口流出の要因を分析することとする。
◆上のグラフは美瑛町の5歳刻みの人口データを2000-2010年(H12-H22)に人口の移動がないと仮定して10歳分だけ右にずらして青色で描き、2010年の実際のデータは赤色で描き、重ねて表示したものである。これにより、2000-2010年の宇う人口の増減がみえるようになる。下のグラフは、上のグラフのように求めた2000-2010年の増減数だけを取り出して、3町で比較したものである。ゼロより上は流入が流出よりが多い流入超過、下ならその逆の流出超過を意味する。なお、この増減数は流入、流出、死亡を含んだ数字であることに留意が必要。以下美瑛町に焦点をあてて言えることは
20-34歳の流出がとくに大きい。(子どもを産む年代にあたる)
35-39歳の流入が他の町より少ない。(持家世代にあたる)
60-64歳の流入は他の町ほど多くない。(定年による移住の世代にあたる)
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参考資料
1)上川の統計(上川総合振興局) →資料へ
2)地方財政白書(総務省) →資料へ
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